歯周外科手術の治療例

症例16 歯周外科手術の治療例

初診

年齢 50代
性別 女性
主訴 度重なる修復補綴物の脱落
度重なる修復補綴物の脱落のほか、全顎的な歯周組織の腫脹、出血のため歯周病の治療を希望し来院。
診断 広汎型重度慢性歯周炎StageIV GradeB
外科処置を含む全顎的な歯周治療、口腔機能回復治療を行い、再評価の後SPTに入った。その後歯根破折により下顎臼歯部に、インプラント治療を行った。

 

歯周外科手術

 

口腔内写真の比較

初診時:2009年11月

初期治療終了時:2010年6月

SPT開始時:2011年10月

SPT開始後9年:2020年1月抜歯

SPT開始後:2022年5月

X線写真の比較

初診時:2009年11月

SPT開始時:2011年10月

SPT開始後10年:2022年5月

歯周ポケット検査の比較

初診時:2009年11月

初診治療終了時:2010年6月

SPT開始時:2011年10月

SPT開始後10年:2022年5月

診査・検査所見

全顎にわたり歯肉の炎症・腫脹、多数歯に4mm以上の深い歯周ポケットを認め、X線所見では根尖に及ぶ深い垂直性骨欠損を認めた。

 

治療計画

 

治療経過

 

歯周外科手術時

 

歯周外科治療後は、一時的に腫れや痛みの症状が出ることがあります。

 

まとめ

最終補綴物装着後、SPTを行った。
3か月ごとに来院し、プラークコントロール、ナイトガードのチェックをしていた。しかしながら家族の介護などで、来院頻度が徐々に減少した。その結果、プラークコントロールへの意識も薄まり、左側臼歯部は根面う蝕から歯根の破折が生じ、抜歯を余儀なくされた。
歯周治療により歯冠長が長くなった結果、近心隣在歯部分に比べて歯肉位置が低くなり、
清掃性が悪かったことも原因とが考えられる。


抜歯後には、歯槽提の高さもさらに低くなったため、チタンスクリューピンによる垂直的GBRを行った後にインプラント埋入を行い、骨・歯頚部の連続性を改善することを目標とした。
遊離歯肉移植も行うことで口腔前庭を拡張し、結果清掃性を高め、今のところ良好なプラークコントロールは確立している。 患者はブラキシズムがあるため、上顎連結ブリッジの上に、ナイトガードを装着していたが、毎回削ってくるため、来院毎に必ず調整を行っていた。補綴物も適宜咬合調整を行ってきた。
17は、根面カリエスにより抜歯を余儀なくされ、その後ブリッジを切断した。より丁寧な咬合調整を行うことで、補綴物の維持安定を図っている。今後も咬合のコントロールおよび感染のコントロールに十分留意し、SPTを継続し長期的な安定を維持していきたいと考えている。

宮田歯科クリニック
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